みきてぃ – QILOTグループリーダー(以下M)
今日は中学3年生のHちゃんに来てもらいました!Hちゃん今日はよろしくね^^
Hちゃん – QILOT生徒(中3)
お願いします^^
HちゃんとQILOTの出会い
M:では早速…、Hちゃんはキュイロットとどうやって出会ったの?
H:「三島100人会議」っていうイベントで、ハギタツのプレゼンを聞いたんです。その時に流れたQILOTの紹介動画で、子供たちが自由にいろいろなことにチャレンジしてるのを見て、面白そうだなと思ったのがきっかけです。
QILOT紹介動画
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M:そうだったんだ!その時のハギタツの印象はどうだった?笑
H:ハギタツの最初の印象は「すごいきっちりした若い先生」って感じでした。でも実際話してみたらすごい面白い近所のおっちゃんって感じで…(笑)
M:近所のおっちゃん!(笑)
H:よく笑う、よく喋る、よく楽しむみたいな!(笑)
M:確かに誰よりも楽しんでるよね(笑)じゃあ、QILOTに入ろう!って思った決め手は?
H:やっぱりQILOTの子たちがイラストとか、好きなことを自由に学んでいるっていうのが大きな決め手だったかな。学校だと、休み時間とかに好きなことをやってたとしても、先生が来たら「なんかやばい」みたいな雰囲気があるじゃないですか(笑)
M:そうなの?(笑)
H:上手く言えないけど、自分の描く絵とかを見せたくないなっていう雰囲気があるんですよ。それがQILOTにはないというか。みんな堂々と好きなことを追求できるみたいな。
M:え、ちょっと待って。私達もいるよね?笑 QILOTのグループリーダー(先生)も大人よ?笑 学校の先生とは何か違うの?
H:うーん。確かに…何が違うんだろ。でも例えばハギタツだったら、小さなコミュニケーションがいっぱいあるっていうのが良いのかな。特別扱いというか、一方的なのが私はいやなんですよ。学校だとそもそも会話になってないことも結構あって。「へー!Hさん絵を描くの上手だね!何何!?これはどうやって書いたの?Hさんすごいねー!」みたいな。ずっとこれの繰り返しなんですよ。キャッチボールになってなくて、ずっと球を投げられ続けて、それにひたすら耐えるみたいな構図になってる。その点ハギタツはちゃんと待ってくれるから話しやすい。
若い先生から近所のおっちゃんに進化したハギタツ(笑)とHちゃん
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M:なるほど~!じゃあ、今話してくれたことをまとめると、QILOTに入った決め手は、温かい空間で、人目を気にせず自由なことに取り組めるってことかな?
H:はい、自分がやってみたいと思うことを、みんなで集まった場所でやれるっていうのと、あとはコミュニケーションがよく取れるっていう。
M:みんなが集まってるのもポイントなんだね!
H:ポイントですね!大人もいる中で好きなことにチャレンジするのが重要で、私の場合は誰に見られても良いものを描きたいっていうのがあって、自信がどんどんついていくっていうのが。
M:わぁー、すごくいいこと言ってる! 一人じゃダメなんだね、やっぱり。
H:はい、例えばイラストだったら、自分の好きなものをひたすら黙って描くみたいな時間が続くんですよ。誰かがいると、次はどうやって1枚完成させよう?みたいなこととか、人に見せられる作品を描くにはどうしたらいいんだろう?っていうのを考えながら取り組めるんですよ。
M:なるほどね。自己満足じゃなくて他者を意識するというか、ある程度のラインをちゃんと超えるように努力しようって気持ちが自然と働くんだね。
H:そうです。だから私は一人で描くよりも、仲間や大人が一人でもいる状態で描くと絵のクオリティって上がるんですよ。一方的に見られるのはいやなんだけど、適度にコミュニケーションをとってくれるとリラックスした状態で描けるから、本当に友達と喋ってる感覚があって描きやすいなっていう。
オンラインでも生みだせる横の繋がりと安心感
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イラスト上達に向けて
M:じゃあ今、せっかくイラストの話が出たから少し話題を移して…。
Hちゃんの最初の印象って、やっぱりイラストがすごいっていうのと、あとはインターネットやパソコンを使いこなしている子っていうイメージが強かったんだけど、絵はいつぐらいから好きだったの?
H:絵は小学校5~6年の頃からかな。YouTubeとか見て綺麗だなって。
M:その当時はどんなものを描いていたの?
H:綺麗な人の目を描くのがすごい好きだったんで、動画を見たりしながらひたすら上手な人の目を真似して描いてました。休み時間になるたびに、ノートに目をいっぱい描くっていう(笑)
M:ノートに目がいっぱい(笑)でも、目で 絵の印象ってすごく変わるもんね。
H:はい。ネット上のイラスト練習サイトを使って、今もずーっと目を描く練習をしています。
M:ちなみに、QILOTでもこれまでたくさん絵を描いてきたと思うんだけど、今のところその中で一番印象に残ってる絵ってあったりする?
H:今やってるこの厚塗りかな。やっぱり目を綺麗に描くために、めっちゃ調べながらやってたんで。目の内側のぼかしとかも綺麗に入れられるようになったかなって思います。
何層にも色を塗り重ねて作った作品
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M:いや本当に時間をかけて丁寧に描いてるのが伝わってくるよ。そういえば、ハギタツのキャラクターも描いてたよね!あれも結構時間かけて描いてた印象だったけど。
H:今まで正面を向いている絵に関しては、手とか描いたりしてこなかったんですよ。証明写真みたいな絵ばっかり描いてきたので。手で動きをつけるっていうのが分からなくて。
M:なるほど。そこに課題を設定してチャレンジしたんだね。パッと見た時の違和感は全然ないんだけど、苦労したところを教えてくれる?
H:腕の場所を何度も調整したことですかね。左右対称だとなんか固いじゃないですか。でも片方を下げすぎると、こっちの肘を上げなきゃいけなくなるっていうので、自分で手を動かしながらどこがいいんだろうって調整ツールで何度も修正しました。
M:そんな見えない影の努力がこの絵には詰まっていたんだね!びっくり!
そういえば、この間、QILOT主催で、専門学生と一緒にイラストを描いたイベントがあったけど、どうだった?
H:自分より圧倒的に上手い人の絵を見て、例えば「色相の反対色を入れるとはっきりするよ」みたいなことを説明しながら見せてくれたんで、自分が知らない知識がいっぱい入ってきてすごく楽しかったです。
M:そっかそっか!実際「大学生がとんでもなかった!」ってハギタツも言ってたけど、どのあたりがすごかった?
QILOT主催の専門学生とイラストを一緒に描くイベント
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H:やっぱりスピード感。指を動かすスピードと構図をパッと思いつくところ。しかもパッと思いついた絵にもちゃんと工夫が凝らしてあるっていう。皆さんテーマに合わせて模様をところどころ入れていたんですけど、そういう細かいところまでやって、ちゃんと時間内に完成させるっていうのがすごかったです。
M:へぇぇ!スピード感をもって描きつつ、でもちゃんとそこに意図があるってことだよね。学ぶことは多かった?
H:はい。構図をイメージする力もそうだし、特に細かいところ、ちっちゃい模様とか、今までは結構適当に描いちゃってたので…。あとは色を塗る時の工夫もあるかな。そして思いついた通りにイラストを描けるっていうのもすごかった。
大学生が描く1時間ドローイングの途中経過
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M:なるほど。その影響もあって?最近、短い時間で「あたり」を描く練習を始めたよね?あれはどういう思いで始めたのか教えてくれる?
(※「あたり」とは、顔や体をバランスよく描くために線を引いて大まかな位置取りをすること)
H:短時間でスピード感をもってイラストを描くには、やっぱり構図をいっぱい知っておいた方が早く描けそうだよね。っていう会話をハギタツとしてて、人間の写真を調べてそれを絵にしてみるっていう練習を始めようと思いました。
M:目標を見たら、30分で10体のあたりを描くって書いてあってびっくりしたよ!単純計算、3分で1体 描くってことだよね⁉
H:元の写真があるんで(笑)大学生も多分それぐらいでやってるんだろうなって感じだったから頑張ろうって思ってます。
イベントで刺激を受けて行動に変化が起きたHちゃん
イラストを描く前に「あたり」を描くようになった
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マイクラのリソースパック作り
M:どんどんスキルが身に付いていくね!じゃあ最近のことも聞いていい?最近急にマイクラのリソースパック(マイクラ内で使うブロック)を作り始めたよね?え、何があったの?(笑)
H:他の子がリソースパック作りを始めるって聞いて、そういえばMacでは作ったことないなと思って。Macbookの使い方を確認したいみたいなところもあったので、分からないところを調べながら始めました。
M:そうだったんだ!仲間の影響を受けてだったのね。それってQILOTの面白いところだよね!
H:Mくんがやるって言い始めてから、みんなやるって言い始めて(笑)
M:いいきっかけをくれたよね(笑)自然と周りの影響を受けたり、オンラインでも横の繋がりができるっていう、この点についてはどう感じてる?
H:自分がやりたいなって思ったものは当然思いつくんですけど、やったことがないことや、最近やっていないことって、そもそも思いつかなくなるじゃないですか。そうすると、やることの幅が狭まっていくっていうか。他の人の「これやろう!」で自分の道が開けていくっていうのがすごくいいなって思ってます。
M:そうだね。大人の私でもみんなの取り組みを見て、やってみたいな!って思うことが結構あるもん。あ、ちょっと脱線しちゃったけど、どんなリソースパックを作ったの?
マイクラで「遊ぶ側」からマイクラを「作る側」への第一歩
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H:普通にMacでの作り方を確認するために、3Dモデルのテクスチャを作りました。3Dデータを書き出すためにブロックベンチっていうアプリを使って。あとは普通にフォルダの中にファイルを作成したり、必要なデータを入れてたりっていう作業を繰り返してます。
M:…難しい単語がいっぱい(笑) これは何を作ったの?
H:テストで適当に作っただけなんですけど、シャンデリア的な何かですね(笑)これを書き出すとマイクラでこのブロックが使えるようになります。
M:なんと…!? 私が中学生の頃じゃ考えられない…。出会った時からHちゃんのポテンシャルには驚かされてきたけど、どんどん成長していくなあ。
実際にマイクラ内で自作ブロックが使える様子を見せてくれた
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QILOTで感じる自分の中の変化
M:じゃあさ、QILOTに入って、自分のここが変わったなって思うところはある?
H:うーん、分からないことをすぐ調べる癖がつきました!
M:たしかに!なんなら最近は、他の子が分からずに困っていることもすぐに調べてくれるよね(笑) でもそれはQILOTに入る前からやっていることだと思ってた!
H:いや、QILOTに入る前は、パッと疑問に思ったことは後で調べようって思ったまま忘れるんですよ(笑)メモを取ったりすることもあったんですけど、「あれ?メモどこに書いたっけ?…探すのめんどいし、まあいっか(笑)」って。それがQILOTに入って、何これって気になったやつはその場で調べるみたいな癖がつきました。自分の成長に繋がってるなって思います。
M:それは嬉しいなあ!実際すごく成長していると思うよ!特に、日々の活動の振り返りは、最初の頃に比べてずいぶん具体的になったように感じる!それは自分でも自覚ある?
H:なんか、他の子が困っていることに対して、私だったり他のみんなでアドバイスしたりするじゃないですか。そこで、自分も全然できてないことに気付けてそれを課題に書けたりするんですよ。
M:ん?どういうこと??
H:例えばT君がロゴ作りで困っていた時に、「定規ツールがあるから使ってみたら?」って提案したり、他の子も「〇〇ツールも使えるかもよ」ってアドバイスしたりした時に、(あ、人に言っておきながら最近自分も使ってないわ)って気付いたりして。他の人の取り組みを見ることで自分ができてないことや忘れてしまっていたことを見つけるきっかけになって、それを課題として書けるっていう。
M:そういうことか!深いねぇ!やっぱり人に何かを伝えるっていうのは自分にとっても大きな学びになるってことだね。
H:人に自分の知識を教えてると、自分も知ってるのに使ってない知識とか、記憶が曖昧な部分ってのが出てくるじゃないですか。これに気付けるのが、QILOTのみんなとやる意味だなって思ってます。
Hちゃんのふり返り。良い点・課題点・改善方法が明確に書かれている
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安心できる場所だからこそ私を表現できる
M:嬉しいなあ。まだまだ聞きたいことはたくさんあるんだけど、そろそろ終わりに向けて…今、HちゃんにとってQILOTってどんな場所になってるの?
H:自分の知らないことや、新しい知識を発見させてくれる場所であり、(いろいろな仲間たちと)情報共有ができる場…かな。あとは最初にも言ったけど、自分を出せる場。
M:自分を出せる場って、それはどういうこと?
H:安心できる場所だから、私も自分を出せるっていう。フレンドリーな雰囲気というか、安心してみんなでワイワイできる感じがあるというか。
M:嬉しいこと言ってくれるねぇ…!Hちゃんもその雰囲気を作ってくれている一人だよ!
じゃあいよいよ最後。インタビューする子みんなに聞いているんだけど、QILOTはどんな子におすすめですか?
H:やりたいことは何となくあるけど、一人では進まないって子かな。
M:それはどうして?
H:一人で黙々とやるのが苦手とか、学校だとあまり喋れなかったり、仲の良い子にすら自分を出せない子って結構いると思うんですよ。でもQILOTは学校とは違ういろんな人のアイディアに触れたり、取り入れたりしながら、どんどん新しいことにチャレンジできるのが良いですよね。
M:うんうん!この記事が、なかなか自分を表に出せない多くの子に届いたら嬉しいね^^ Hちゃん、今日は本当にありがとう!